OIST 10th Anniversary

学長からのメッセージ

ピーター・グルース博士
OIST理事長兼学長

2011年11月1日、新たな大学が誕生しました。沖縄科学技術大学院大学、略称OISTです。設立当時、メインキャンパスにはセンター棟と第1研究棟があるのみで、教員は44名、研究スタッフは約350名、事務スタッフは120名で、学生はいませんでした。10年後の現在、研究棟4棟に80名以上の教員と250名以上の学生がおり、第5研究棟も建設中です。さらに特筆すべきは、質の高い研究および教育、ならびにイノベーションに対する評価が高まっていることです。

本学には誇るべきものが数多くあります。美しいキャンパスは、文化遺産や自然遺産が豊かな島の亜熱帯多雨林と手つかずの青い海を見下ろす場所に立地しています。また、「世界最高水準の研究を行い、真の国際性を実現する」という創立者のビジョンを達成する優れた大学を共に作り上げてきました。そして、このビジョンを共有する優れた科学者、学生、研究者、事務職員を世界中から惹きつけています。

しかし、私たちには休む暇はありません。これからの10年は、世界的に有名な科学技術分野の拠点となることを目指して、規模と評価の両面で成長を続けなければなりません。また、OISTイノベーションパークを中心としたハイテク産業のイノベーションエコシステムを活性化させることで、地域に根ざし、沖縄経済の持続的発展に貢献していかなければなりません。

本学は、この10年間で築いてきた強固な基盤を基にして学際的な研究において世界のリーダーとなることを目指して、果敢に前進し続けています。同僚、友人、隣人、訪問者の皆様と共に一つのOISTファミリーとしてこの10年の成功を祝うとともに、今後のさらなる飛躍を目指して前進していく所存です。

戦略計画

OISTの創設は、2009年に沖縄科学技術大学院大学学園法の国会での可決を受けて開始されました。同法では、OISTは国際的に卓越した教育研究の推進を図り、沖縄の振興の発展に寄与することを目的とするとされています。OIST戦略計画2020-2030の中で詳述されている基本理念および戦略ゴールは、この当初の目的に忠実に沿うものとなっています。

OIST戦略計画2020-2030は2018年8月から2019年5月にわたり、OIST教職員100名以上が参加したタスクフォースや作業部会など、学内の開かれた協議を通じて作成されました。完全版と要約版は下記からダウンロードすることができます。